2024年12月6日、NHK 総合 19:30~放送予定「ダーウィンが来た!」
ウーパールーパー(メキシコ原産)に似たウーパールーパー(日本産)とは?
北海道の秘境の沼で調査して発見!『エゾサンショウウオ』生息地位置と特徴を紹介します。
「100年のミステリー!」が発見された!又、いもりにも似てますよね、その辺りも調査しました。
ウーパールーパー(メキシコ産)について
みなさん、「ウーパールーパー」って聞いたことありますか?1985年頃に大ブームを巻き起こした、あのかわいい水棲生物です!
ウーパールーパーが日本で大人気になったきっかけは、なんと日清食品のカップ焼きそば「日清焼きそばUFO」のコマーシャル!
実は、ウーパールーパーというのは商品名で、正式にはメキシコサンショウウオの幼形成熟個体のことを指します。
幼形成熟って難しそうですが、簡単に言うと、子どもの姿のまま大人になっちゃうことなんです。
このCMをきっかけに、「水の妖精」と呼ばれるほど愛くるしい姿で人々の心をわしづかみにしました。でも、ちょっと不思議なことがあります。
メキシコサンショウウオは絶滅危惧種なのに、今でもペットショップで買えるんです。
これは、日本で品種改良を重ねて繁殖された個体だからなんですよ。つまり、今私たちが目にするウーパールーパーは、日本生まれの日本育ちなんです!
日本産ウーパールーパーとは?
さて、ここからが本題です。実は、100年前の日本にもウーパールーパーにそっくりな生き物がいたんです!
驚くべきことに、現在も北海道の山奥のどこかにいるかもしれません。
この日本版ウーパールーパー、その正体は『エゾサンショウウオ』の幼形成熟個体なんです。
エゾサンショウウオは北海道特有の生き物で、通常は水の中で育ち、成長すると陸に上がります。
しかし、なんと89年ぶりに幼形成熟のエゾサンショウウオが発見されたのです!
2020年と2021年、北海道の胆振地方にある池で見つかりました。
研究者たちが調べたところ、これらの個体はすべてオスで、子どもの姿のまま大人になっていることが確認されました。
※北海道大学さんの記事を参考にさせていただきました。
ウーパールーパーとエゾサンショウウオの違い
ウーパールーパーとエゾサンショウウオ、似ているようで少し違います。
ウーパールーパー(メキシコサンショウウオ)
- 原産地:メキシコ
- 特徴:ずっと水中で生活し、えらを持ったまま大人になる
- 色:ピンク色や白色など、品種改良で様々な色がある
エゾサンショウウオ
- 原産地:北海道
- 特徴:通常は陸上生活をする成体になるが、まれに幼形成熟する
- 色:暗褐色や黒褐色で、金色の紋様を持つことがある3
エゾサンショウウオは環境に合わせて変幻自在!例えば、オタマジャクシと一緒に飼育すると、なんと頭が巨大化するんです。
これは大きな獲物を丸呑みできるように進化した結果なんですよ。
エゾサンショウウオといもりについて
エゾサンショウウオといもり、よく似ていますよね。でも、実は別の生き物なんです。
エゾサンショウウオ
- サンショウウオの仲間
- 北海道にのみ生息
- 体長は10-15cm程度
- 繁殖期は4月上旬から5月上旬(高山地では7月も)
いもり
- イモリの仲間
- 日本全国に広く分布(北海道を除く)
- 体長は7-12cm程度
- 繁殖期は春から初夏
エゾサンショウウオは、平地から高地まで広く分布し、森林の止水がある場所や緩やかな流れの沢などに生息しています。
普段は陸上生活なので見つけるのは難しいですが、繁殖期には水辺に集まるので比較的見つけやすくなります1。
日本産ウーパールーパーまとめ
いかがでしたか?
日本にもウーパールーパーそっくりな生き物がいたなんて、驚きですよね。
エゾサンショウウオの幼形成熟個体、つまり日本版ウーパールーパーの発見は、89年ぶりの快挙です。
この発見は、サンショウウオ類の生活史の多様性や進化の理解につながる重要なものなんです。
北海道の秘境の沼に生息するエゾサンショウウオ。
その姿を見られる人は少ないかもしれません。
でも、こんな珍しい生き物が日本にいるなんて、なんだかワクワクしませんか?
自然の神秘と生き物たちの驚くべき適応力。私たちの身近にも、まだまだ知られていない生命の不思議が潜んでいるのかもしれません。
これからも、こうした発見に注目していきたいですね。
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