シーベジタブルとは?【カンブリア宮殿】スジアオノリで起業の蜂谷潤・友廣裕一はどんな人

カンブリア宮殿

海藻で未来を変える!シーベジタブルが目指す「海と人のすこやかな関係」

2025年5月15日放送の『カンブリア宮殿』では、世界から注目される海藻ベンチャー企業「合同会社シーベジタブル」が特集されます。

代表を務める蜂谷潤(はちや じゅん)さんと友廣裕一(ともひろ ゆういち)さんの二人が挑戦するのは、絶滅の危機にある海藻の再生と新たな「海藻食文化」の創造。

シーベジタブルの代表者、蜂谷潤さんと友廣裕一さんが海で微笑む姿。

スジアオノリという青のりの最高級品種をはじめとする海藻養殖を通して、環境と食の未来を変えていく彼らの取り組みは、食のプロフェッショナルたちからも高く評価されています。

今回は『カンブリア宮殿』で紹介された内容をもとに、シーベジタブルの活動や理念、代表お二人の人物像について詳しくご紹介していきます。

シーベジタブルとは?

「海の野菜」=Sea Vegetableが社名の由来

「シーベジタブル」という社名には、「海の野菜=Sea Vegetable」という意味が込められています。

私たちが普段何気なく食べている野菜のように、海藻ももっと身近に、そして多様に楽しめる食材になるはず。

そのような想いを込めて、合同会社シーベジタブルは2016年、高知県安芸市にて設立されました。

現在は、正社員20名、アルバイト・業務委託50名という体制で、高知、三重、熊本などの全国各地に生産拠点を持ち、陸上・海面での海藻養殖を行っています。

東京にはテストキッチンも構え、新しい食べ方の開発にも力を入れています。

「シーベジタブル」 会社概要

会社概要
会 社 名 :  合同会社シーベジタブル
設立年月日 : 2016年4月12日
代表 共同代表 : 蜂谷潤・友廣裕一
本社所在地 : 高知県安芸市穴内乙 688-9
従業員数 : 正社員20名、アルバイト・業務委託50名


事業内容:海藻の研究、栽培、加工、新しい食べ方の提案
主な製品:スジアオノリ
理念 :「海藻で、海も人もすこやかに」
シーベジタブルは、環境に配慮した持続可能な海藻の利用を推進し、新しい食文化を創造していく企業です。

合同会社シーベジタブルのチームメンバーが集合した笑顔の一枚。

合同会社シーベジタブル
高知県安芸市穴内乙 688-9(本社)
0887-37-9836(FAX)

公式 ホームページは こちらから

【各種拠点】
生産拠点(陸上):高知、三重、愛媛、熊本、岩手、他
生産拠点(海面):静岡、熊本、山口、他
ラボ(研究・種苗生産等):高知、東京、徳島、熊本、沖縄、他
テストキッチン:東京

*自社で開発した生産設備に関する特許取得済み

共同代表者 蜂谷潤さん・友廣裕一さんは どんな人?

蜂谷潤(はちや じゅん)さんプロフィール

合同会社シーベジタブルの共同代表、蜂谷潤さんが高知の海で。

蜂谷潤さんは岡山県出身。高知大学農学部の栽培漁業学科を卒業後、海洋深層水を活用したアワビと海藻の複合養殖に関する研究を行っていました。この研究を事業化したいという想いから、海藻養殖に特化した企業、シーベジタブルの設立に至ります。

研究者としての視点と、生産現場の知識を融合させ、スジアオノリをはじめとする海藻の安定供給体制を築いた立役者。彼の功績により、日本の海藻養殖は新たなステージへと進化しつつあります。

友廣裕一(ともひろ ゆういち)さんプロフィール

大阪出身の友廣裕一さんは、大学卒業後、農山漁村をめぐる旅を通じて日本の地域課題に触れます。東日本大震災の後は、宮城県石巻市で女性たちと起業し、弁当屋やアクセサリーブランドを立ち上げるなど、地域に根ざした活動を展開。

その後、蜂谷さんと出会い、共にシーベジタブルを創業。人と人、地域と都市をつなげながら、新たな海藻食文化を構築する中心的存在として活躍しています。

スジアオノリの海藻養殖を始めた理由

高知県四万十川の変化から始まった挑戦

シーベジタブルが最初に手がけたのは、スジアオノリという青のりの中でも最も香り高いとされる高級品種の再生です。

かつて高知県の四万十川は、スジアオノリの名産地でしたが、近年の水温上昇により、その収穫量は激減。2020年には出荷量がゼロになるという深刻な事態に陥っていました。

このままでは、スジアオノリは市場から姿を消してしまう――。

そんな危機感から、蜂谷さんたちは独自の設備とノウハウを駆使し、世界初となる「地下海水を使った陸上栽培」による海藻養殖に挑みました。

特許取得の設備で安定生産を実現

シーベジタブルの革新的な陸上養殖システムによるスジアオノリ。

シーベジタブルが開発した陸上養殖システムは、地下からくみ上げたミネラル豊富で清浄な海水を使い、外的環境に左右されずにスジアオノリを栽培できる画期的な技術です。

実際に香り成分を分析したところ、既存の青のりに比べ、香り成分「ジメチルスルフィド」の含有量が約2.5〜4.5倍と、高品質であることが証明されました。

これにより、ポテトチップスやお好み焼きといった身近な料理にも、より風味豊かな海藻を安定して届けることが可能となったのです。

スジアオノリ?どんな食材なの?

海藻の王様、スジアオノリ

スジアオノリは、風味・香りともに一級品とされる青のりの一種で、主に関西地方や四国で親しまれてきた海藻です。

しかし、その希少性から市場流通量は非常に少なく、一般家庭で目にする機会は限られていました。

シーベジタブルの技術によって安定供給が可能になったことで、スジアオノリは徐々に「身近な高級食材」として認知されつつあります。

誰もが知る味にもスジアオノリが

例えば、1976年に発売されて以来、長年愛されているカルビーの「のりしお」ポテトチップス。実は、この「のりしお」に使われている青のりの香りや旨味の強化にも、スジアオノリが一役買っています。

そのほか、たこ焼きやお好み焼き、焼きそばなど、ソース系料理との相性も抜群。香ばしい香りが料理全体の味を引き立て、ワンランク上の味わいを楽しめる食材として注目されています。

シーベジタブル まとめ

合同会社シーベジタブルは、ただの「海藻ベンチャー」ではありません。絶滅の危機にある海藻を救い、環境にやさしい栽培技術を確立しながら、新しい海藻食文化を築いている、未来志向の企業です。

代表の蜂谷潤さん、友廣裕一さんのビジョンは明確です。

「海藻で、海も人もすこやかに。」

この理念のもと、これまで食べられてこなかった海藻を食卓に届けるという挑戦は、日本の食文化のみならず、世界の食文化に新しい価値をもたらしています。

私たち消費者も、スーパーで「今日はどの海藻を選ぼうかな?」とワクワクする日が、すぐそこまで来ているのかもしれません。

『カンブリア宮殿』を通じて紹介された、合同会社シーベジタブルの革新的な取り組み。これからの活躍にもますます注目です。

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