祖父江慎さんは、装丁家(ブックデザイナー)です。どんな仕事なんでしょうか?祖父江慎さんの経歴と主な作品を調べてみました。又、さくらももこさんとは数多くの仕事を共有してきた方の様です。現在開催中の「さくらももこ展」もアートデザイナーとして手掛けられました。会場紹介しますね。
祖父江慎さんの仕事はどんな仕事?
祖父江慎さんは「装丁家」です。
本人にお聞きすると、「装丁家」と言われたくない様です。
祖父江慎さんに話を聞いてみると、自分自身から「装丁家」です。と語った事は無い。と話されていました。
祖父江慎さんは「装丁家」じゃなくて「ブックデザイナー」だと話されてます。
何が違うの? 「装丁家」 と 「ブックデザイナー」
「装丁家」と「ブックデザイナー」の違いは、「装丁家」は本の外装のみをデザインする人を指します。
それに対し、「ブックデザイナー」は本の外装だけでなく中身のデザインも担当する人になります。
詳しく説明しましょう。祖父江慎さんは、調べてみても「ブックデザイナー」なのです。「装丁家」の仕事もやってます。その表現が正しいです。
「ブックデザイナー」の祖父江慎さんです。それが仕事です。
では「ブックデザイナー」を詳しく調べてみるとと「本そのものをデザインする仕事」です。
表紙はもちろん、中の紙質、印刷の色、フォント、行間の幅、ノンブル、スピンに至るまでをデザインするお仕事なのです。
『ノンプル?』・・・本のページ(番号)の事
『スピン?』・・・・本のしおり(ひも)の事
祖父江慎さん以外にも、名久井直子さん、鈴木成一さんなど、名ブックデザイナーはいます。しかし祖父江慎さんが作る本は、もうとんでもないんです。
本の内容に興味がなくても「彼がデザインした本」というだけで、手に取りたくなるくらい。「本と言う物質に興味が湧く」のです。「なんじゃこりゃ、見たことないわ」の連続なんですね。
祖父江慎さんの仕事には美があり、ブックデザインに注目する事で書店訪問時の視点が変わることに気が付くと思います。
祖父江慎さんの経歴は?
祖父江慎(そぶえしん)さん 1959年生誕(65歳)
愛知県一宮市生まれ「幼少期もそこで育ったんだと思います。
東海オンエアのてつやさんの記事で祖父江慎さんは『愛知県一宮市』出身だと確認が取れました。
又、仕事でも今回一緒になり「天才の根源」のブックデザイナーを務めました。
東海オンエアのてつやさんの著書はこちらで確認して下さい。
1975年 愛知県立旭丘高校美術科入学 デザインを専攻
1978年 浪人生活「味岡伸太郎さんの影響を受けた」
1979年 多摩美術大学グラフィックデザイン科に入学
1981年 在学中、工作舎でアルバイトを始める
多摩美術大学中退
1987年 工作舎退社
秋元康氏の所でアートディレクター&を務める
1988年 フリーランスとなる
1990年 コズフィッシュ設立
1993年 法人化、代表になる
書籍デザインを中心に、広告、グッズデザイン等の仕事を行い現在にいたる。
受賞歴
1983年 第4回日本グラフィック展入選
1995年 造本装幀コンクール日本書籍出版協会理事長賞
1997年 講談社出版文化賞・ブックデザイン部門
2004年 造本装幀コンクール文部科学大臣賞
祖父江慎さんの主な作品は?
参考にさせて頂きました。ジュウ・ショ(アートライター・カルチャーライター)様
どすこい(仮)
京極夏彦 作
祖父江慎さんのブックデザインした
「初版品」です。
集英社さん2004年11月初版
分厚く凹凸がある物です。
なぜか初版品が高額、メルカリ
伝染るんです。
吉田戦車 作
祖父江慎さんの代表作と検索すると出てくる本です。
小学館さん1998年11月初版
なんと300万部以上。4コマ漫画です。
メルカリ紹介します。
言いまつがい
糸井重里 作
祖父江慎さんのまちがいをブックデザインした本です。前代未聞な装丁作品です。
落書き、斜め切り、角が丸い。
東京糸井重里事務所2004年2月初版
グラフィック・デザイナーの仕事
祖父江慎 著
角田純一 著
グルーヴィジョンズ 著
クラフト・エヴィング商會 著
祖父江慎さんを始めとしてグラフィック・デザイナーの皆さんが仕事の内容を考え方を実例をまとめた本です。
祖父江慎さんの仕事内容を知りたい方は読んでみたらいかがでしょうか?
平凡社 2003年6月初版
アマゾン紹介しますね。
祖父江慎+コズフィッシュ
祖父江慎さん 作
2005年から11年掛けて作った伝説本。
祖父江慎さんが携わった本の全て(カタログ)です。
パイ インターナショナル
2016年11月初版
アマゾン紹介します。
あの在処photographed by 川島小鳥
あのちゃんの最新写真集
&伊勢丹新宿店での写真展
祖父江慎さんがデザインされました。
小学館 2024年9月 初版
祖父江慎さんと「さくらももこさん」とはどんな関係?
「ちびまる子ちゃん」で知られる漫画家のさくらももこさんは8月15日乳がんで死去されました。 53歳でした。
生前、さくらももこさんとは、多くの仕事でご一緒させて頂きました。と語る祖父江慎さん。
さくらももこさんは、まる子ちゃんがそのまま大人になったような人でした。いつも何かを作っていて、箱を絵で飾り、ニスで仕上げて丁寧に作っていました。できたものは友達にあげることもありましたが、仕事は面倒に感じることが多く、「ありものでなんとかしてよ」と何度も言われました。そのため、さくらももこさんとの仕事は常にスリルがありました。
さくらももこさんは、人前にはあまり出ないで、祖父江さんや気のおけない女友達と集まって、おいしいものを食べたり、おしゃべりしたりするのが好きだった。【AERA記事引用】
手掛けたさくらさんの本は、漫画やエッセー、ムック、文庫もあわせて100冊近くにものぼる。
祖父江慎さんが会場デザインを担当 さくらももこ展覧会
祖父江慎さんは「ブックデザイナー」として有名ですが、展覧会の会場のデザインも多く参入してます。
又「ミッフィー展」「エヴァンゲリオン展」「スヌーピーミュージアム東京」など数々の展覧会のアートディレクションを祖父江慎さんは担当されてます。
さくらももこさんとの縁も深く、今回の「さくらももこ展」の依頼も当然だったと考えるべきだと思います。
祖父江慎さんにとって展示される書物は、数多く携わっていたものだらけだと思います。
若くして他界された「さくらももこさん」の事、回想された事とおもいます。
『さくらももこ展』の詳細はこちらから。
①https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/sakuramomoko-ten/02/index.html
②https://sakuramomoko-ten.com/
祖父江慎さんまとめ
祖父江慎さんは30年以上にわたり2000冊以上の本を手掛けてきたブックデザイン界の巨匠です。山崎静代さんが訪ねた事務所には、祖父江デザインの本や著名人の作品が並ぶ。彼のデザインは奇抜な装丁が多いが、文字組へのこだわりも強く、編集者からの信頼も厚いです。
祖父江慎さんの手掛けた本は「読んだことがあるものがいっぱい」
本好きには祖父江慎さんのデザインを知らずに手に取った本が多くあったでしょう。
しかし「どれも被らない。これが祖父江慎さんっぽいという画風がない」と評価されることが多いです。「作風が苦手なんです」と語り、同じデザインにならないように注意をされている様です。
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